『ようこそクズ工場へ』


ヨーロッパに浮かぶ島国『イブムニア』が舞台。

現代ファンタジーと恋愛、時々コメディが入り交じってる感じの作風だと思う。

クズ人間達が織り成す、自業自得の物語。

全員が等しく不幸になり、呪われ、壊れて、救われ、幸せになります。

第1部「目的」

物語は、ひとつの目的を持ち世界中を旅する青年・キースが、ある島国に招かれるところから始まる。

招いたのは、有名大企業副社長・クローバーと名乗る男。

クローバーいわく、キースの旅の目的、その鍵を握る人物を知っているというのだ。

キースの目的。それは幼少期に死別した養父の死の謎を知る事。

招かれるまま島国を訪れたキース。

これで長年の目的が達成される……かと思いきや、それはクローバーの大嘘だった。


なんの恨みがあるのか、クローバーはキースをだまくらかして指名手配犯に仕立て上げる。

入国初日に国を敵に回したキースが頼ったのは、人里離れた山岳地方にある便利屋『クズ工場』。

名前の通りろくでもない輩しかいない場所にてキースは住み込みで働き始める。

なぜクローバーはキースを陥れたのか?

その理由が明らかになるにつれて、キースの正体が明かされる。

第2部「性」

従業員がおよそクズしかいない便利屋。

彼らは数ヶ月前、とある陰謀に巻き込まれた。

爆発事件にまで発展したそれのとばっちりで、彼らは警察組織に目をつけられる。

警察のトップたるその女は、ある秘密を抱えていた。

彼女の存在と秘密により、クズたちの思い思いの幸福が犯し、冒し、侵されていく。

第3部「反省」

オズワルド・ユジーヌの企みによって、全ては破綻した。

騙され、陥れられ、友人を殺され、同僚に死なれ、地位を横取りされ、プライドを傷つけられ。

刺し違えてでもオズを殺すと、クズ共は決意する。

そんな中、更なる火種を蒔こうとする自称・八方美人の男がひとり。

児戯の如き戦い、その果てにあるものは?